何人もの友達にさようなら、行ってきますと声をかけたこの数週間、自分にとっては多くの友達と別れるのだが、友達それぞれにとっては、自分自身一人とだけの別れであるから、まあ彼らにとってはたいしたことはない、みんなは自分ほど寂しくは思っていない、と、大きな歓迎は期待していませんでした。でもそれは間違いで、みんな快く私を見送ってくれました。空港まで送りにいきたいとまで言ってくれた友達もいましたし、小さな部署なのに送迎会に20名もの人が集まってくれたこともありました。こんな自分でも別れを惜しんでくれるのだと、人の優しさを感じました。
今、満席のエアカナダ4便(バンクーバー経由)の飛行機の中にいます。この数週間は様々なことを感じました。それまで2週間かけて現地でやるべきことを想定してカレンダーを作っていましたが、とおり順調に進むのだろうか、アメリカの大学院での勉強についていけるだろうか、というような不安と、やっと長年思い続けたこのときがやってきた、という喜び、の両方がありました。冷静に考えると、自分の体と3つの荷物だけで地球の裏側へ片道航空券で飛び立って、本当に良いのだろうかなどと、おかしなことを考えてしまいました。出発の日は、やはり家族と別れるのがとても寂しかったです。でも正直、頭の中の90%は喜びでした。この日を何年待ったことか、この先アメリカで起きることに対する期待で胸がいっぱいでした。飛行機の中で隣に座っていたアメリカ人の学生と少し話しましたが、彼は日本に1年間留学していて、シアトルに帰るところだった。これから彼らと同じフィールドで生きていくのだなあと思った。逆にスチュワーデスと全く英語が通じずにわいわいはしゃいでいる日本人観光客を見ると、正直、日本人が地球の隅っこにいる人、変わった人、に見えてきました。
ようやく乗り継ぎ場所であるバンクーバーに到着しました。なんとここで8時間待たされています。原因は、NY州で前日に発生した火災が原因だと考えられている大停電です。ゲート前では大勢の人でごった返していて、私もこれから先、体力を残しておくため、床の上に寝転んで出発を待っています。8時間後、ワシントンDC行きの飛行機へ乗る予定です。
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