海外生活の現実
たくさんの日本人が憧れ、夢を抱く海外生活、果たしてその現実は?イギリス語学留学、アメリカ大学院留学、日本とカナダ両方の企業でエンジニアとして就職、仕事を経験した著者が語る、海外生活の現実とは・・・
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イギリス短期語学留学で見た現実
1994年1月のある日、東京の大学付属高校を卒業する直前、入学予定の大学の図書館で高校の期末試験のために友達と勉強していたときに、ふとしたきっかけで、私の海外への道のりが始まりました。たまたま大学の生協で飲み物を買おうとしたとき、イギリス語学留学、と書いたパンフレットを見つけたのです。それはJTBのパンフレットで、2、3、4週間のイギリス語学学校へのツアー情報が載っていて、値段は20-30万円程度のものでした。当時、日本でECCという英会話学校へ半分遊びで通ってはいたものの、海外へ行ったことのなかった私は、海外って思ったより簡単に行けるのだな、と思いました。ただし、海外へ行ってみたいという思いはありましたが、遊びに行きたいと、親へ言うことさえ考えたこともありませんでした。私も普通の平凡な日本人でした。

でも私はそのとき、あることを思いついたのです。もしかしたらこの語学留学に行きたいと親へ話したら、語学留学は勉強の一部だし、お金を出して行かせてもらえるかもしれない、と思いついたのでした。ただ、本当にイギリスへ一人で行って3週間英語だけの世界で生活できるのか、心配でもありました。でもまあ自分に良い経験にはなるし、遊び気分で楽しんでくれば良いかと、一応高校生なりのしっかりした考えを持って、その日の夜、親に話してみました。すると返事は即答、行って来い、でした。そのときのことは今でも忘れられません。実はその瞬間が将来の自分の人生を大きく左右するとは、もちろん当時は考えもしませんでした。

いざ出発の日、3月でしたが、集合は成田空港第2ビル。JTBの方が出席をとり、航空券が配られました。日本航空JALの飛行機に生まれて初めて搭乗、離陸しました。その時、周りにはそのJTBの語学留学ツアーの参加者が多く集まっていて、飛行機の中で周りの参加者と情報交換したりしながら過ごし、約14時間後、ロンドンのヒースロー空港へ到着しました。

入国審査を終えると、そこにはイギリス人の運転手がカードを持ってスタンバイしていて、カンタベリー(ロンドン東部の街)の学校へ行く10人くらいがそのバスに乗り込みました。あまり怖さ知らずだった私は、無謀にも運転手の隣に座り、運転手と会話しようとしました。確か夜10時頃で、周りは真っ暗。聞こえる音は車のエンジンの音と、運転手が聞いているMichel JacksonのBadというアルバムの音楽だけでした。本当は心の中は不安だらけであったのでしょう、ほとんど眠ることは出来ませんでしたが、2時間ほどでカンタベリーの街に到着しました。とはいっても外は真っ暗で、周りに見えるものは黄色い街灯と家だけでした。ホームスティの家に着くたびに一人づつ名前が呼ばれ、その人が車を降り、ホームスティの家へと入っていきました。私もいつ呼ばれるかとドキドキしていましたが、最後から2番目くらいで、時刻はすでに夜12時くらいでした。重いスーツケースを持ち、中へ入ると、優しい老人夫婦と1匹の大きな犬が優しく迎えてくれました。

次の日、そのホームスティのお父さんが、カンタベリーの街へ連れていってくれました。歩いて10分程度のところにあり、街の中心には大きなカンタベリー大聖堂が美しく立派に建っていました。始めて海外の光景を見た私にとっては、見るもの全てが新鮮で、それらを見て歩くことが純粋に楽しかったです。

翌日の月曜日から英会話学校が始まりました。登録手続きを終えたあと、クラス分けテストがあり、日本人が半分以上、それ以外にはとなりにスイス出身の男の人がいました。私が興味本位でイギリスの新聞のラグビー欄を読んでいると、いきなり話しかけられ、日本人はラグビーはやるのか?と話しかけられたりして、少し仲良くなりました。日本人は英語の文法については他の国の人に比べて強く、そのクラス分けテストの結果も良く、必然的に高いレベルのクラスへ入っていきました。英語をほとんど話した経験のない、ある日本人の大学生が、文法、語彙力だけは強かったためにテストの結果がとても良く、テストの結果を見た先生に、”Did you do this by yourself?”と聞かれ、その大学生はそれさえも聞き取ることができず、ちょっとトラブルになっていました。まあ確かに、ここまで文法力、語彙力を持っていながら、英会話ができない人、おそらく世界にいないでしょう。英会話に対する日本の教育システムの悪さによる犠牲者、を見た気がしました。私も比較的高いクラスに入ることになりましたが、周りにはメキシコ人、スペイン人、トルコ人など、様々な国からの生徒がいましたが、半分は日本人でした。内心、がっかりしました。

昼休みになると、みんなその英会話学校の食堂で、Fish & Chipsを食べたり、ハンバーガーを食べたりと、みんなでわいわい騒ぎながら食事をとりました。しかし、そこで見た光景は、今でも全く忘れられないほど、とても印象の強いものでした。生徒は2つのグループにはっきりと分かれていたのです。一つは日本人グループ、もう一つはその他の国から来た生徒のグループでした。その他の国とは、ブラジル、コロンビア、メキシコ、スペイン、フランス、ドイツ、スイス、オランダ、トルコなど様々な国から来ていて、つまり彼らはお互い外国人同士なのです。それなのに、その外人同士であるという事実を忘れてしまうほど、彼らはまるで同じ国から来た友達のように、お互いフレンドリーに仲良く会話していたのです。私は、そのときは何を思っていたか、(ただ単にそれがかっこいいからと思っていたかもしれない)、その“その他の国グループ”に無理やり入り込んで行きました。もしかして、お前は日本人だ、あっちへいけ、と言われるかもと、心配していましたが、そのような心配は全く無用で、その日から毎晩、カンタベリーの街のパブで彼らと飲みに行くようになりました。むしろ逆に、他の日本人の生徒からちょっと、あいつは変わっている、日本人じゃない、という感じで見られるようになってしまいました。

ある日、“その他の国グループ”で、みんなで授業をさぼってサッカーをしよう、という話になりました。外国人とサッカーするなんて、もしみんながとてつもなくサッカーが上手かったらどうしよう、などと少し心配はしていましたが、一応運動神経にはある程度の自信を持っていたので、参加してみました。まあそのような心配をするのは日本人だけかもしれませんね、他の人はみんなレベルどうこうではなく、純粋にサッカーを楽しもうとしているだけでした。いざ行ってみると、トルコ人のある友達が体育館を予約してくれていたようで、そこでキーパーなしのミニサッカーをやる、ということでした。私も参加し、2得点しました。そのときいた日本人は僕だけでしたが、自分は日本人である以前に、地球人の一人なのだなと感じました。当たり前のように聞こえるかもしれないですが、みんな地球の色々なところから来ていても、結局やることはこのサッカーのように同じで、みんな友達として仲良く話す。これが当たり前に目の前で起きている状況に、とてもすごく驚きました。私にとって人生で最も有意義なサッカーでした。一方、そのとき語学学校ではどうなっていたのか、後で聞いたところ、日本人だけの生徒で授業が行われていたそうです。

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コメント
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2012/11/21(水) 01:45:20 | | #[ 編集]
次の展開が楽しみです
読ませ、考えさせられるブログですね。私もこういうブログ作ってみたくなりました。
今どうして現地企業にいるのか、それをみて両親はどう思っているのかなどなど次の展開を予想し楽しもうとする自分がいました。
これから少しずつ読ませていただきます。今後とも宜しくお願い致します。
2007/04/05(木) 19:01:53 | URL | やっさん #5JN5qags[ 編集]
ありがとうございます、文章を書くのは決して得意ではないのですが・・・何度も何度も書き直して、本を出版できるようにがんばります。
2007/03/09(金) 04:45:31 | URL | Mapleくん #tHX44QXM[ 編集]
体験に基づいた記事はイメージしやすくすばらしいです!
Mapleくんさん、おはようございます!
日本人の多くが憧れを持っている海外生活に関して、
体験に基づいてまとめられいるので
とてもよくイメージできました。
イギリスへの短期語学留学はわたしも経験しましたので、
あの頃が思い出されました。
日本人って群れたがるのですよね~。
わたしは距離をおいていましたが。
内容が盛りだくさんなので、
これから少しずつ読んでいきたいと思います。
私のほうはリンクさせていただきましたので、
相互リンクの件はよろしくお願いします。
これからもよろしくお願いします♪
2007/03/02(金) 09:58:37 | URL | エムストーン #-[ 編集]
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2007/02/16(金) 12:46:30 | | #[ 編集]
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